青いぽすと2023.7.28号 熱中症予防としての塩分摂取

 暑くて汗をかいた時は塩分補充をしましょう。暑い時期によく聞くフレーズです。ところが、専門医はこれを危険視しています。汗をかいた時の水分補給は重要ですが、汗に含まれる塩分はそれほど多くないため多少の汗なら塩分をとる必要は全くないそうです。日本人の1日平均食塩摂取量は10gほど。世界保健機関が推奨しているのは1日5gです。すでに10gの食塩をとっている人が、更に梅干しなど塩分の多いものをとれば食塩過多となり高血圧や脳梗塞、心筋梗塞など病気になる危険性が高くなります。炎天下の肉体労働で短時間に何リットルもの汗をかく場合や食事を十分にとれないご高齢者では適切な塩分摂取は必要ですが、普通の生活や軽い運動くらいでは、塩分摂取の必要はありません。