院長コラム

小野院長が不定期に更新するコラムです。診療内容の解説や健康維持のアドバイスなどをお届けします。

おしっこ(尿)の色

 尿の観察をするときに一番変化に気がつくのは“色”ではないでしょうか。

 「尿は健康のバロメーター」とも言われているように、色の異常で重大な病気がわかる場合があります。

 健康な尿の色はうすい黄色~うすい黄褐色と変化に富みます。

 これは、血液を分解した代謝物の色で、常に一定量が尿中に排泄されます。

 水分を多く摂取したときなど、体内の水分量が多い場合には色がうすくなります。逆に、起床時、スポーツや発熱した時には、少し濃い色の尿がでます。

 また、尿の色は食事、飲んでいる薬(ビタミン剤、抗生剤)によっても変化します。

 

 その中でも、受診をすすめする尿の色の異常は、

・白色(混濁):尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎)のときにみられます。

・濃い茶褐色:肝機能障害で尿の中にビリルビンが混じるときにみられます。

・赤色(ピンク):尿に赤血球が混じる、血尿と言われる状態です。尿路結石症、尿路感染症、尿路腫瘍(特に膀胱腫瘍)が考えられます。

 

 尿の色調で気になることがありましたら、重大な疾患が隠れている可能性もありますので、泌尿器科での検査をおすすめします。

 

おしっこ(尿)のにおい

 おしっこ(尿)のにおいがきになることはありませんか?

 通常、排尿直後の尿はわずかなにおいしかありません。尿を放置しておくと“つん”とした刺激臭がします。これは細菌の力により尿中の「尿素」が分解されて「アンモニア」になるためです。

 起床時やスポーツ後、水分不足で尿が濃い時にも、尿のにおいが強くなりやすくなります。また、排尿直前の飲食内容も影響をうけます。香辛料やコーヒー、ニンニクを食べた後に同じにおいがするのは、ほとんどの場合問題ありません。

 排尿直後からの刺激臭は、尿の通り道に細菌感染(膀胱炎、尿道炎)をおこしている可能性があります。また、甘ったるいにおいがする場合には、糖尿病の疑いがありますので、病院で尿検査を受けることが望ましいと考えます。

院長コラムはじめます

「泌尿器科は受診しにくいな・・・」「どんな診察や検査をうけるんだろう」

という声をお聞きします。

“おしっこ(尿)”は毎日のこととして、自ら感じ、観察できるものです。

その中で、これは大丈夫なものだろうか、どういった時に病院にいった方がよいだろうかと考える時の一助になればと考え、コラムをはじめさせていただきます。

不定期ではありますが、おつきあいいただけますと幸いです。

おしっこ(尿)泡立つ

 「尿の泡立ちが多いかな?」と病気とのつながりを心配されているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

 尿の中には“ウロビリノーゲン”という粘り気のあるものが含まれており、これが“泡立つ”原因になります。尿が濃い起床時や、運動後の排尿時には泡立ちが強くなります。しばらく便器の中の尿をみていると消えていく泡は心配ありません。

 しかし、毎回泡がたち、細かな泡がなかなか消えない場合には、病気があって他の泡立ち成分が含まれている場合があります。泡立ち成分としては、尿タンパク、尿中の糖(尿糖)の増加が考えられます。尿タンパクは、腎機能の低下、尿糖は糖尿病の可能性があります。

 実際に尿の泡立ちが気になり当院に来院される方でも、尿検査に異常のない方は少なくありません。

 尿の泡立ちが病的なものか正常範囲のものかは尿検査でわかりますので、心配な場合には泌尿器科受診をしてみてはいかがでしょうか。